2026-10-26
2030年の医療DXに向けた「医療情報化推進方針」が公表
2030年の医療DX構築に向けた施策が進んでいます。厚生労働省は新たに「医療情報化推進方針」を公表し、これまでの「医療DX令和ビジョン2030厚生労働省推進チーム」から「厚生労働省ヘルスケアAX・DX推進本部」へ改組しています。あわせて社会保険診療報酬支払基金も、10月から「医療情報基盤・診療報酬審査支払機構(通称:DX審査支払機構)」へ変更されます。
公表された方針の内容を踏まえ、これからの医療DXを考えてみたいと思います。
【厚生労働省】医療情報化推進方針
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_76536.html
医療情報化推進方針の概要
今回の方針では2030年に向けたこれまでのビジョンに対する大きな変更はありません。これまでの工程表を見直し具体的な政策や実施期限を追加・更新したものとなっています。
医療現場における医療DXの当面の目標は「電子カルテ情報共有サービスの本格運用」です。「2026年度冬をめどに全国運用開始」と時期を示しています。そのために必要な電子カルテの普及は「2030年末までに概ねすべての医療機関へ普及」としていたものを、「2028年度までに200床以上の病院での普及率100%」「2030年度末までにすべての医療機関での普及率100%」と目標を細分化しています。
電子処方箋システムの普及については当初「2025年3月までにオンライン資格確認導入施設の概ね全てで導入」としていましたが、「概ねすべての調剤結果が電子処方箋サービスに登録されることを目指す」と変更になっています。調剤結果の登録は薬局にて行う行為ですので、薬局に対する方針とも言えます。
📊 参考資料:医療情報化推進方針 関連スライド(P3)
医療情報の可視化で問われる責任
電子処方箋システム(電子処方箋管理サービス)による処方・調剤結果の共有から、電子カルテ情報を利用した「電子カルテ情報共有サービス」の運用がこれから始まります。
薬局で共有が可能となる「3文書6情報」
・3文書:診療情報提供書、退院時サマリー、健康診断結果報告書
・6情報:傷病名、アレルギー情報、感染症情報、薬剤禁忌情報、検査情報、処方情報
情報を得ることにより、より薬学的な判断が可能となる一方で、「共有されていることが前提」の中で、個々の薬剤師に求められる責任は大きくなります。また2030年を目途に服薬情報等提供書の共有も検討が進められています。共有できる情報なのか、提供書の内容および質について問われます。
医療DXでこれまでの業務は着実に変わっていく
医療DXの始まりから約5年。ゆっくりとですが着実に変化は起きています。賛否両論あったマイナ保険証も、利用率は70.4%という現状です。薬局業務においては「重複投薬」が減少したという声が聞こえてきます。
政策的DXとは別に、薬局関連機器のAI化も進んでいきます。医療業界において「デジタル化」「共有化」がもたらす「変革」は想像よりも大きいのではと考えます。
1280×720.png)




