2026-10-26
介護報酬改定の議論がスタート!
居宅療養管理指導費の課題とは
2027年度介護報酬改定に向けた議論が始まりました。来年は改正介護保険法(社会福祉法等含む)の施行、第10期介護保険事業計画、そして介護報酬改定が控えています。薬局が関わる報酬は「居宅療養管理指導費」で、10月19日に開催された社会保障審議会介護給付費分科会で議論が行われています。
居宅療養管理指導費の見直しは、薬局業務の見直しでもある
居宅療養管理指導に関する課題は「増加する算定回数」です。それだけ医療職の在宅業務が進んだと言える一方で、その増え方が課題に挙げられています。
端的にお伝えすると「薬局薬剤師の算定が増えている」「10人以上区分が増えている」の2つです。居宅療養管理指導費の約43%が薬局薬剤師による算定です。2番目の医師による算定が約26%です。一方で医療機関薬剤師・管理栄養士に関しては1%にも満たない状況です。
増えない職種に対してはその要因の分析、普及のための施策を検討する反面、増加が著しい薬局薬剤師についてはその要因の分析と適正化が検討されています。これだけ職種別算定割合が極端だと、居宅見直しの議論(適正化)=薬局業務の適正化となります。
今回の議論では例年出されている「職種別の算定回数の推移」が資料に含まれていませんでしたので前回改定時のスライドになりますが、令和7年の数字は介護給付費等実態統計から拾えます。令和4年の数字と比較していただければと思いますが「単一建物1人440,419回」「2~9人278,939回」「10人以上1,459,998回」となっています。どこが大きく増加しているのか。それが10人以上区分であり、いわゆる施設調剤の部分です。
高齢者施設への「囲い込み対応」が今改定のポイント
いわゆるホスピス型老人ホームにおける不適切な算定が大きな話題となりました。診療報酬においても訪問診療・看護に組み込まれています。なぜこのようなことが起きたのかというとその根底には医療・介護サービスの「囲い込み」というビジネスモデルがあり、問題視されています。施設入居条件に「〇〇のサービスを利用する」、「お薬は〇〇薬局と契約する」を含めるなどの行為です。
また「通院困難ではない利用者に対する訪問サービスの提供」および「高齢者施設に対するベタ算定」も前回改定に続き論点として挙がっています。訪問系サービスの対象は「通院困難な利用者」です。この定義が何なのかという問題はありますが、介護区分を問わずすべての入居者に画一的に算定されているという施設が多くあることが問題視されています。これらを含め、「囲い込み」として取り扱われており、これから議論される予定となっています。
高齢者施設との関わりについては「経済上の利益の提供による誘引の禁止」に関する事務連絡が6月に発出され見直しが進められている状況です。そして今回の改定では「囲い込み」が論点に挙がっており、共通するのはビジネスモデルに対する言及と適正化といえます。薬局の在宅業務、特に施設在宅はいままでと変わらざるを得なくなる。そう言えるのではないでしょうか。
出典・参考資料
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令和8年10月19日 第271回社会保障審議会介護給付費分科会 資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_76626.html -
令和5年7月24日 第220回社会保障審議会介護給付費分科会 資料5「居宅療養管理指導」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001123921.pdf -
令和6年10月 財務省「予算執行調査資料 総括調査票(令和6年10月公表分)」
https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/budget_execution_audit/fy2024/sy0610/0610d.html
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