2026-10-05
高齢者施設に対する薬局の在宅業務はどう変わる
薬局が算定する居宅療養管理指導費の算定回数は年々増加しています。15年ほど前までは施設在宅はブルーオーシャンと言える状況でしたが、現在では薬局の介入は当たり前となっておりレッドオーシャン化しています。そんな施設在宅ですがその関わり方に見直しが続いています。
経済上の利益の提供による誘引の禁止
薬局業界を騒がせているのが6月23日に発出された「経済上の利益の提供による誘引の禁止」という事務連絡です。高齢者施設等の入居者の調剤を応需することを見返りとして一部の事業者が薬局に対して金品等の提供を要求した事例が報告されているとしています。従来より「経済上の利益の提供による誘引」は禁止と規定されていましたが、今回の事務連絡でその範囲を明確化しています。
- 患者紹介の対価を要求、提供すること
- 高齢者施設等への金銭の供与、服薬指導と関係のない物品やサービスの提供を薬局負担により行うこと
ここで示す「経済上の利益の提供」には薬局が直接的または第三者を介した間接的を問わないとしています。
具体的な例として、「配薬カート」や「調剤棚等の什器」、高齢者施設等が利用するシステム(配薬支援システム、見守りシステム等)の導入または利用について「経済上の利益の提供」に該当すると明確化しています。
施設による囲い込み契約条件の禁止
現在、有料老人ホームの設置運営標準指導指針の見直しが進められています。その中で話題になっているのが「介護サービスの囲い込み」です。これは次回介護報酬改定においても大きな論点となっています。
本来、介護保険サービスは利用者自身が選択し契約するものですが、高齢者施設利用時において提携する事業者やケアマネへの変更が契約に盛り込まれており利用者の意思による契約になっていない例が多く報告されています。その中の一つに薬局による居宅療養管理指導も含まれています。
有料老人ホームの届出において提携介護サービス事業者との契約の強制はできなくなるものと考えます。実際問題として高齢者施設と提携し入居時に契約を進めてもらうという薬局は相当数あるのではないでしょうか。
今後の展望と戦略の再構築
施設在宅を行う薬局に対する規制強化が始まっています。既存薬局にとっては対応が求められますし、一方でこれから拡大をしていきたい薬局にとってはチャンスともいえる見直しです。変化する環境に対し、従来の戦略をどう再構築するのかが重要になります。
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