第72回 ニューキノロン系抗菌薬の痙攣はなぜ起こるの?
Tags:GooCo 2025-06-27
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今回はニューキノロン系抗菌薬による痙攣についてご紹介します
まずは、結論から!
ニューキノロン系抗菌薬による痙攣は、【副次的な薬理作用による副作用】です。
GABAを介する神経抑制作用が障害されると、中枢神経細胞の興奮が増大し痙攣が誘発されます。ニューキノロン系抗菌薬による痙攣誘発は、中枢内GABA受容体に対するGABAの特異的結合を阻害することによると考えられています。エノキサシン、ノルフロキサシン、シプロフロキサシンといった遊離のピペラジニル基を有するものはGABA受容体をとくに強く障害します。
ニューキノロン系抗菌薬による痙攣は、前駆症状を欠くことも多いですが、初期症状として眩暈、ふるえ、頭痛、四肢のしびれ、ふらつき、顔面の痙攣、手足のぴくつきなどがあります。症状は可逆的で、早期に適切な処置を行えば大半の症例が数日以内に回復し、予後は良好です。
【服薬指導/フォローアップのポイント】
☑現病歴・既往歴に注意!
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者さんでは痙攣を起こすことがあります。
☑投与量に注意!&体調変化を確認!
痙攣は、ニューキノロン系抗菌薬の血中濃度や中枢内濃度の異常な上昇による急性中毒症状と考えられています。
危険因子としては、腎機能低下、大量投与、痙攣素因(痙攣・てんかんの既往)があげられます。
リスクの高い患者さんには、投与量のチェックに加え、ニューキノロン系抗菌薬による痙攣の可能性について事前に伝え、服用時の体調変化を確認するようにしましょう。
☑OTC医薬品も含め、併用薬に注意!(NSAIDs)
ニューキノロン系抗菌薬による特異的結合の阻害作用は、NSAIDs の共存により劇的に増強されることが報告されており注意が必要です。
中枢神経における GABAA受容体への結合阻害が増強されるためと考えられています。
NSAIDsは、様々な診療科での処方や患者さん自身による購入の可能性もあるので、併用薬全般の把握が重要です。
一元管理!薬剤師の重要な任務ですね!
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